ジャンはいつも気になっていた。ベルナルドが自分を抱く度に飽きもせず、愛の言葉をささやいてくることだ。付き合いたてでもあるまいし、そう思っていたのだが実は深い理由があるのだった。ベルナルドは浮き沈みの激しい人生を送ってきた。出だしは順調だったが、大人になるにつれて緩やかに下降する。ついには自ら命を断つ思いで増水した川の淵に立っている時にジャンと出会ったのだ。突然、目の前に現れた少年を光だと感じたベルナルドはそれから人生が好転する。その後、ジャンが相棒になったのだが自分の気持ちを打ち明けるまでには時間がかかって…